02 2 / 2012
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「あれから大当たり出ましたか」。午後1時すぎに店から出てきたお年寄りに声をかけた。開店時から隣に座っていたと告げるとバツの悪そうな顔になった。「きょうはダメだったなあ。11連チャン(連続11回大当たり)した日は少し勝ったっけねえ」と話すが、時期や金額ははっきり覚えていないという。
大負けしても毎日のようにパチンコに通う理由を聞くと「震災前はあまりやってなかった。津波で息子を失い、家も流されて、ばあさんと2人で近くの仮設住宅に来てからは知り合いもいない、やることもないから、まあ、暇つぶしだ」と横を向いた。パチンコは若いころからやっているという。
仙台市のパチンコ業界関係者は「娯楽の少ない石巻など沿岸部は、全国でもパチンコ店の多い地域。宮城県内のお正月営業は、各チェーンの1番店(営業成績トップの店舗)なら震災前の前年同期比でも大幅プラスになっていると思う。震災の影響が残る店もあるが、今年は全体でプラスに転じるのではないか」と予想する。
石巻市で地域に密着した被災者支援を続ける「NPO石巻復興サポートセンター」の遠藤司さん(49)は「震災後、厳しい現実から逃れるためにパチンコ店を訪れ、深みにはまる人も多い。震災が言い訳になっている側面もあるでしょう。孤独を深めた一部の被災者がギャンブルやアルコールに依存していく悲劇が生まれています」と話す。
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