05 11 / 2010

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子規
「日本人はな、猿真似の民族と言われておるが、外国に行っても、卑屈になってはいかんぞな。西洋とて模倣を繰り返して、ようやく、猿真似が終わったとこじゃ。イギリスも、フランスも、ドイツも、ロシアも、真似し合い、盗みおうて文化を作り上げた。西洋は15世紀にそれをやって、日本は19世紀にそれをやったいうだけの違いじゃ」

真之
「アメリカはそういう連中の吹き溜まりじゃ」

子規
「そうやって呑んでかかればええ。猿真似のどこが悪い。日本人がいかに素晴らしい吸収力と、消化力を持っとるか、あっしらは十分に誇ってええんじゃ。…日本には、大きくて、深い皿がある。そこに乗っかるものが、いろいろあるいうが、日本の面白さよ」

真之
「そういう国を、滅ぼしてはならん」

子規
「そうじゃ…国が滅びるいうことは、文化が滅びるいうことじゃ。淳さん、わしはあと、どんぐらい生きられるかわからん。じゃが、わしが死ぬまでに、やり遂げようとすることを、無駄にならんようにしておくれ」

真之
「…よし、引き受けた!」

…この一連の会話シーンだけでも、

『坂の上の雲』を映像化した意義はあった。

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